補聴器の効果測定について
当店をご利用された方から「補聴器の効果を調べられてよかった。」と、
ご好評いただいている「効果測定」についてお話します。
お試し中の補聴器でも効果測定はできます。
効果測定の結果を確認して、購入を考えてみるのも良いと思います。
①効果測定とは?
最初に、補聴器の効果を評価する方法は、色々あります。
・使っている本人の評価
「会話が聞き取れるようになった。」「水の流れる音がうるさい。」等、
補聴器を実際使ってみて、感じたことが評価となります。
・周りの人の評価
「大声を出さなくても反応した。」「以前と変わりない。」等、
補聴器を使うことで、周りの人たちは、どう感じたのかも大切な評価です。
・測定機械による評価
本人や周りの評価では、補聴器体験で感じたことがポイントでした。
一方、こちらは、機械を使い、補聴器のデータを数値化させ、客観的に評価します。
これが「効果測定」です。
たとえば、補聴器をつけた時とつけない時では、聞こえる音に差があるか測ります。
補聴器を使い、聞こえているか評価する方法の1つが「効果測定」です。
使っている人が聞こえると評価しても、効果測定では、外している時と変わらない結果が出ることもあります。
上手に補聴器を使うためにも、自己評価と機械による評価は重要です。
②効果測定ですることは?
では、効果測定でやっている事について説明します。
全て補聴器をつけた状態と外した状態、2パターン測ります。
・閾値測定
防音室に入り、1メートルほど離れたスピーカーから波打つような音が流れ、小さい音から徐々に大きくなります。
聞こえたところで、手を挙げて、聞こえ始めの音を調べます。
測る音域は、250Hz/500Hz/1000Hz/2000Hz/4000Hz です。
低音域から高音域まで細かく調べます。
所要時間 5分
・語音測定
閾値測定同様、防音室でのスピーカーテストです。ただし、語音測定は、音ではなく、「言葉」です。
女性の声で、「あ」や「ば」と読み上げるので、聞こえた通り紙に書いて調べます。
こちらでは、音の大きさを3回変えて測ります。
人によって、測定する音の大きさは異なりますが、50㏈~70㏈の間で測ることが多いです。
所要時間 10分~20分
・スピーチテスト
防音室の外でもできる簡単な言葉の聞き取りテストです。
1メートルほど離れた場所から測定者(販売スタッフ)が単語(例:東京)を読み上げます。
それを聞いて、聞こえた単語を話してください。
他のテストと違い、実際の話し声での聞き取りを調べます。
音量が一定ではないため、読み上げる人によって、正解率が左右されます。
所要時間 5分
効果を測るため、音の聞こえだけでなく、言葉の聞き取りについても詳しく調べます。
補聴器を検討している人の大半が、会話などの言葉で困っています。
聞き取りについて測ることで、今後も補聴器で快適に過ごせるか分かります。
※閾値測定と語音測定は、必ずおこなっています。
③効果測定の結果について
タスク補聴器では、調べた結果については、どのような結果でも見せています。
そして、結果について時間をかけて説明をします。
同席者がいる場合は、どのような方法で調べたのかも伝えます。
防音室に入ると、外からは何をしているのか分かりにくいため、行ったことについて説明します。
~各効果測定で分かること~
・閾値測定
どの音の高さが聞きやすいかが分かります。
補聴器をつけた時、どの音の高さも同じくらいの音量で聞こえるのが最も良いといわれています。
そのため、調べた結果、音の高さで差がある場合は、音の調整をします。
・語音測定
聞き取りやすい言葉と聞き間違えしやすい事が分かります。
聞き間違えた言葉は、繰り返し聞くことで、聞き取りやすくなる場合があります。
例えば、「め」と「ね」を聞き間違える。その場合、「メダカ」や「メロン」など、めがつく言葉を口にすると、聞き取りやすくなります。
・スピーチテスト
会話でどれくらい聞こえているか分かります。
ただし、音量が一定ではないので、正確な値を調べる場合は、閾値測定と語音測定をします。
④まとめ
音の調整によって、良し悪しが大きく変わる補聴器にとって、効果測定は重要です。
補聴器の現状を知ることで、より快適な補聴器へ成長することができます。
・補聴器が合っているか、客観的に調べるのには、効果測定が必要なこと。
・効果測定は、音の聞こえ方と言葉の聞き取り、2種類調べる必要があること。
また、測定結果に基づき、音の調整をした場合は、再度効果測定をします。
効果測定には、制限はありません。
試していても、購入してから5年以上経っても、調べる事ができますので、お気軽に「効果測定をしたい。」と伝えてください。
1回の効果測定、20分~30分あれば調べることができます。
効果測定について、気になることや質問がある場合は、お問合せフォーム、または、お店への電話でお問合せください。
認定補聴器専門店 タスク補聴器